【スポーツ選手と椎間板ヘルニアと患者教育】

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「椎間板ヘルニアを持っています」と訴える、腰痛持ちのアスリートを診る機会はとても多くあります。

椎間板ヘルニアと聞くと、とっても怖いイメージがありますよね。。。

「痛そう〜」

「神経に当たってるやつでしょ」

「手術しないといけないんでしょ」

「◯◯選手もヘルニアって言ってたわ」

しかしご安心を。最近では、椎間板ヘルニアは無害というエビデンスが出てきました。

椎間板ヘルニアがあっても症状が無い人が大勢いる事が分かったのです。

多くの方はそういう話を知りません。だから、今現在そんなに腰が痛くないのに、

「ヘルニアを持ってるから無理ができない」

「ヘルニアのせいで再発の可能性がある」

「ヘルニアさえなければ全力で出来るのに」

と、腰にヘルニアという爆弾を抱えて離そうとしないのです。

「腰痛が持病です」と思ってしまっています。

特に、過去腰が痛くなった際に「ヘルニア」と診断を受けて
競技を制限したり不本意に辞めた方ほど、ヘルニアというお化けに取り憑かれてしまっています。

もちろん、危険なヘルニアもあります。

馬尾症候群など。
しかし、馬尾症候群で0.04％と極めてまれです。
（Jarvlk JG & Deyo RA, Ann Intem Med, 2002）
（Deyo RA, at et, JAMA 1992）

多くの患者さんが訴える、ヘルニアと診断された痛みは
実はヘルニア以外の別の理由で症状が出ている事がほとんどです。

画像の番組では、
「ヘルニアがあっても腰痛の犯人ではない」と仰られていました。

また、ヨーロッパの腰痛診療ガイドラインでは
「椎間板ヘルニアの手術は、根拠に基づくリハビリを2年間続けても回復しない人に限る」と、
手術をしない方向に向いています。

こういった情報を知らないと、

「ヘルニアは怖い病気」という
見えないお化けに対する不安や恐怖心、いら立ち、焦りなどがあなたの腰痛を悪化させます。再発率を高めます。

もちろん、ヘルニアに対してだけではありません。

アスリートは究極の競争社会です。
過度の緊張状態になる試合や、厳しい練習や理不尽な上下関係など、様々な心理的な側面も腰の痛みに関係してくるのです。

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アスリートにとって腰部椎間板ヘルニアは震え上がるような病気だが長期的予後は驚くほど良好。
坐骨神経痛は自然治癒する可能性がきわめて高く、保存療法を行なった患者の38％が1ヶ月以内に回復し
５２％が２ヶ月後までに回復する。http://1.usa.gov/Q4de6P

馬尾症候群などの進行性麻痺で緊急手術が必要となるアスリートはごく稀であり
アスリートの大多数は保存療法によって着実に回復し、その後、少しずつ厳しいトレーニングを再開できます。
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痛みの為に挫折した経験のあるアスリートに、

「ヘルニアでも大丈夫です」という、根拠を提示しても、多くは受け入れてくれません。

中には、これまでの自分の考え「ヘルニアのせいで〜」を強化してしまう方もおられるようです。

人は、自分の信じたいものを信じるといいます。

一生懸命治そうとしてきた真面目で努力家な人ほど。

だから、初めて施術する人には時間をかけて対話する必要があるのです。

まずは信頼関係を構築し、そして、様々なツールを使って時間をかけてでも気づいてもらうきっかけを与えます。

「実は、私の腰はそんなに悪くないのかも。。。。」
「自分でレッテルを貼って思い込んでいただけかも。。。」
「この情報の方が安心できそう。。。」

と、なるように。

以上の理由から、私たちの整骨院は、初診は90分程時間をかけて、問診→検査→説明カウンセリング→施術と進めていきます。

他の整骨院の先生に言うと、「そんなに時間をかけるのですか！？」
と驚かれます。

私たちの仕事は、ボランティアじゃないので、時間をかける＝お金がかかるものなので、決して合理的ではないのですが、、、

しかし、前述のように時間をかけての対話（根拠に基づく患者教育）は必須で、それは、世界各国のガイドラインでも示されています。

椎間板ヘルニアと過去に診断された事がある方は、是非一度当院へお越し下さい。お話ししましょう。

きっと心も体も軽くなるはずです＾＾