知っていましたか？

腰部コルセットやベルトをしても腰痛の予防にはならないことを

■大手航空会社の手荷物ハンドラー６４２名を対象に
重量挙げ用ベルト群・１時間のトレーニング群・ベルト＋トレーニング群・無介入群を比較したＲＣＴによると
４群間の腰痛発症率・欠勤日数・就労制限日数・労災申請件数に差はなかった。

知ってましたか？

腰のサポートベルトは何の役にも立たないどころか、間違った印象を与えかねないので勧めない方がいいことを。

■ウォールマート１６８店舗の１３,８７３名を対象にした６ヶ月間におよぶ世界最大規模の前向きコホート研究によると
腰サポートベルトは資材運搬従事者の腰痛発症率も腰痛による労災件数も減少させないことが明らかとなった。

知っていましたか？

「腰痛に牽引療法はしないように！」という強い勧告が出ていることを。低周波電気治療も効果がないことが証明されていることを。

■牽引は腰痛や神経根症状に対して効果はない（★★★）。
ＴＥＮＳ（経皮的神経電気刺激：低周波治療器）が急性腰痛患者に有効だというエビデンスはない（★★）。

知っていましたか？

牽引をしてもしなくても治り方に差がなく、逆に害が生じる可能性があることを

６週間以上持続する腰痛患者１５１名を対象とした牽引群とシャムトリートメント(擬似牽引)群に
割り付けたランダム化比較試験(ＲＣＴ)によると、３ヵ月後と６ヵ月後のどの時点においても
両群間の疼痛軽減率に差は認められなかった。

知ってましたか？

分離症・すべり症と診断されてもスポーツを全力で行なっても大丈夫なことを

■脊椎分離症または脊椎分離辷り症のあるアスリートを約５年間追跡調査した結果
連日の過酷なトレーニングにもかかわらず症状を訴えた者は皆無だった。
若者にアスリートの道を諦めさせたり激しい運動をさけさせたりする必要はない。

知ってましたか？

リストラなどの労働者のストレスは、腰痛をはじめとした病気の原因になることを

■リストラは解雇を免れた労働者にも影響する。
大規模なリストラで解雇を免れた市職員は病欠が２倍以上に増加。
高齢の労働者は特に大きな打撃を受け、５０歳を超える職員の病欠は１４倍にも増加した。
去るも地獄残るも地獄。

知ってましたか？

子供の腰痛は、特別なことではなく極普通に発症するものであることを

■未成年者８０６名（８歳〜１０歳４８１名・１４歳〜１６歳３２５名）を対象に行なわれた
デンマークの横断的研究によると、小学生の腰痛有病率は３０％以上、中学生の有病率は約５０％、被験者の２６％が医師を受診していた。

知ってましたか？

これだけ反対のエビデンスがあるにも関わらず、いまだ多くの医療者は、子どもの腰痛は稀であり
重篤な疾患に関係しているという見解に固執していることを

■１９９９年に行なわれた小児および青少年の非特異的腰痛に関するレビューによると
研究により差はあるものの未成年の腰痛有病率は３０％〜５１％、
外傷歴・家族歴・身長の伸び・激しいスポーツ・抑うつやストレスなどが危険因子。

知ってましたか？

肉体労働や体の使い方が腰痛と関係がない事が20世紀に証明されているにも関わらず
未だに古い常識に取り付かれている医療従事者がいるってことを。

■肉体労働の負担を軽減させるための人間工学的介入は腰痛や腰痛による就労障害を予防できなかったにもかかわらず
職場での身体的負担が腰痛やその他の筋骨格系疾患の原因だという時代遅れの仮説を蘇らそうとする動きがある。

知っていましたか？

腰痛に対する間違った思い込みを修正し医療者が患者を作らなければ、うまく腰痛を退治出来る可能性があることを

■研究者の間では、活動再開・自信回復・単純な対症療法・腰痛と機能障害や活動障害との相関関係に
関する誤った思い込みの修正・医療化(medicalization)の回避によって、腰痛はうまく治療できるという確信が高まりつつある。

知ってましたか？

このようなエビデンスが集約された「腰痛診療ガイドライン」を元に治療すれば
改善率も再発率も満足度も向上し、医療費も節約できることが証明されていることを

■急性腰痛患者５２０名を対象に、根拠に基づく腰痛診療ガイドライン群と
従来の標準的治療群の改善率・再発率・医療費・満足度を１年間にわたって比較した結果
すべての面においてガイドライン群の方がはるかに優れていた。

知っていましたか？

コクラン共同計画(治療と予防に関する世界中の研究を吟味して、医療関係者や消費者に届ける計画)
の総監修を務めた故Alf Nachemson博士は、

「腰痛をどのように治療したらよいかは分かっているのです。一番難しいのはそれを実行することなのです」

と述べていることを。

増え続けている腰痛患者数
これまでと同じやり方ではダメなんです

腰痛にまつわる古い常識・迷信・神話を一掃し、

治療法・手術・投薬・説明を変えていかないといけません

 知ってましたか？

このような、学校でも教えてくれない、職場の先輩も教えられない、
腰痛に関するエビデンス（ガイドライン）をTMSJAPANでは学べるってことを