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慢性腰痛に手術は必要?手術と保存療法の違いから考える腰痛改善

長引く腰痛があると、手術をしないと治らないのではと不安になる方がいます。
特に、椎間板の変性や背骨の異常を指摘されると、腰の中に問題があるから痛みが続いていると思いやすくなります。
しかし、慢性腰痛に対する手術療法と非手術療法を比較した研究では、必ずしも手術が保存療法より優れているとは言えない結果も報告されています。
今回は、慢性腰痛と手術、そして保存療法の考え方について分かりやすくお伝えします。
・椎間板変性や椎間板性腰痛と言われて不安な方
・マッサージや骨盤矯正で治らなかった方
慢性腰痛に対する手術療法とは
慢性腰痛に対して行われる手術の一つに、脊椎固定術があります。
脊椎固定術とは、背骨の不安定さや変性が痛みに関係していると考えられる場合に、背骨の一部を固定する手術です。
対象になることがあるのは、椎間板変性や椎間板性腰痛などです。
椎間板とは、背骨と背骨の間にあるクッションのような組織です。
年齢や生活習慣、過去の負担などによって、椎間板に変化が起きることがあります。
画像検査で椎間板が変性していると言われると、多くの方は不安になります。
腰が壊れているのではないか。
手術をしないと治らないのではないか。
動くとさらに悪化するのではないか。
このように感じるのは自然なことです。
しかし、椎間板の変化があることと、今の腰痛の原因であることは必ずしも同じではありません。
椎間板の変性は、痛みがない人にも見られることがあります。
年齢とともに起こる自然な変化として見られる場合もあります。
つまり、画像で変化があるからといって、それだけで手術が必要になるわけではありません。
もちろん、手術が必要な腰痛もあります。
足に力が入らない。
排尿や排便に異常がある。
強い神経症状が進行している。
骨折、腫瘍、感染症などが疑われる。
このような場合は、医療機関での判断がとても大切です。
ただし、慢性腰痛の多くは、画像だけでは説明しきれないことがあります。
そのため、手術を考える場合でも、痛みの原因を一つに決めつけず、生活機能や不安、活動量、神経の敏感さまで含めて考える必要があります。
手術療法と保存療法の比較で分かっていること
慢性腰痛に対して、手術療法と非手術療法を比較した研究があります。
手術療法では、主に脊椎固定術が対象になります。
一方、非手術療法、いわゆる保存療法には、理学療法、運動療法、認知行動療法、薬物療法、心理的支援などが含まれます。
この比較でよく使われる指標に、ODIというものがあります。
ODIとは、腰痛によって日常生活にどれくらい支障が出ているかを見る指標です。
痛みそのものだけでなく、座る、立つ、歩く、仕事、睡眠、生活動作などへの影響を見るため、慢性腰痛の評価で使われることがあります。
メタアナリシスでは、手術療法と非手術療法を比較した結果、ODIスコアの改善に有意な差は認められなかったとされています。
つまり、生活機能の改善という点では、手術療法が保存療法より明らかに優れているとは言えなかったということです。
また、手術療法群では術後合併症も報告されています。
手術には、体への負担があります。
感染、出血、神経への影響、再手術の可能性、術後の痛みなど、さまざまなリスクを考える必要があります。
そのため、慢性腰痛に対する手術は、慎重に判断することが大切です。
ここで誤解してほしくないのは、手術が悪いという話ではないことです。
手術が必要な人にとって、手術はとても重要な選択肢です。
問題は、すべての慢性腰痛を手術で解決しようとすることです。
慢性腰痛には、筋肉や関節だけでなく、神経の過敏さ、不安、睡眠、ストレス、生活習慣、活動量の低下などが関係します。
その場合、背骨の一部を固定しても、痛みの仕組み全体が変わらなければ、十分な改善につながらないことがあります。
だからこそ、慢性腰痛では、まず保存療法をしっかり行うことが大切です。
保存療法とは、ただ安静にすることではありません。
体を整える。
運動を行う。
痛みの仕組みを理解する。
不安を減らす。
生活習慣を見直す。
少しずつ活動量を増やす。
こうした取り組みを組み合わせて、腰痛の改善を目指す方法です。
慢性腰痛では保存療法をどう考えるか
慢性腰痛の保存療法で大切なのは、腰だけを見るのではなく、その人全体を見ることです。
腰痛が長引くと、患者さんは痛い場所に意識が向きます。
椎間板が悪いのか。
骨が変形しているのか。
神経が圧迫されているのか。
筋肉が硬いのか。
このように、原因を一つに探したくなります。
しかし、慢性腰痛は一つの原因だけで起きているとは限りません。
たとえば、
長時間同じ姿勢が続いている。
運動不足がある。
睡眠不足が続いている。
仕事や家庭のストレスが強い。
痛みへの不安が強い。
動くことが怖くなっている。
体幹や股関節が使いにくい。
このような要素が重なることで、痛みが続きやすくなることがあります。
保存療法では、こうした背景を整理していきます。
運動療法では、腰を強く鍛えることだけが目的ではありません。
安心して動ける感覚を取り戻すことが大切です。
ウォーキング。
軽い体幹トレーニング。
股関節や背中の動きを整える運動。
呼吸を整える運動。
日常生活で不安な動きを少しずつ練習すること。
こうした内容を、その人に合わせて行います。
また、認知行動療法的な考え方も大切です。
これは、痛みを気のせいにするものではありません。
痛みへの不安や思い込みを整理し、回復につながる行動を増やしていく考え方です。
腰が痛いから動いてはいけない。
痛みがあるうちは何もできない。
画像で異常があるから治らない。
このような考えが強くなると、活動量が下がり、体力も落ちやすくなります。
その結果、さらに痛みを感じやすくなることがあります。
反対に、
痛みがあってもできることはある。
腰は思っているより弱くない。
少しずつ動くことは回復につながる。
生活の中でできることを増やしていこう。
このように考えられると、回復への行動が取りやすくなります。
ここから整骨院グループでは、慢性腰痛に対して、痛い場所だけを見るのではなく、脳と神経の働き、筋肉や関節、体幹、生活習慣、不安の強さまで含めて考えます。
マッサージで治らなかった方。
骨盤矯正で治らなかった方。
手術をすすめられたけれど迷っている方。
手術後も痛みが残っている方。
そうした方ほど、腰痛を一つの原因だけで見ないことが大切です。
施術、神経調整、体幹トレーニング、生活習慣の見直し、痛みへの不安を減らす説明を組み合わせることで、手術以外の選択肢としてできることがあります。
慢性腰痛の改善で大切なのは、痛みをゼロにすることだけではありません。
歩ける距離が増える。
座れる時間が長くなる。
仕事中の不安が減る。
朝の動き始めが楽になる。
趣味や外出を再開できる。
こうした生活の改善も、とても大切な回復です。
・手術が必要な腰痛もあるが、画像所見だけで手術の必要性を決めるのではなく、症状や生活への影響を総合的に見ることが大切
・慢性腰痛では、運動療法、痛みの説明、不安の軽減、生活習慣の見直しを含めた保存療法が重要
慢性腰痛が長引くと、手術をしないと治らないのではと不安になることがあります。
しかし、慢性腰痛は腰の構造だけで決まるものではありません。
筋肉や関節、脳と神経、睡眠、ストレス、不安、生活習慣など、さまざまな要素が関係します。
だからこそ、手術を考える前に、保存療法でできることを丁寧に見直すことが大切です。
もちろん、医療機関で手術が必要と判断されるケースもあります。
その場合は、専門医の判断を大切にしてください。
一方で、長引く腰痛に対して、手術以外の方法で改善を目指せるケースもあります。
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